FC2ブログ

「静かなる男」のテーマ曲

ゾンビ映画の発明者として有名なジョージロメロの訃報に関連して、
彼が「静かなる男」のテーマ曲を聴きながら逝ったというので、
「静かなる男」のテーマ曲はどんな曲だったか検索して、
あまりにも美しい音楽だったことに驚いた。

その曲が醸し出すノスタルジーは、「長い灰色の線 」で描かれた
士官学校(生徒は白人の良家の子弟のみ)や、「捜索者」で
暖炉を囲む開拓者の一家のような、遠い時代に存在し今は
なくなった血族や民族・階級が形作った共同体へのほのかな憧れを漂わせている。

ジョン・フォードの「怒りの葡萄」の説教師ジム・ケイシーの
粗削りな素朴さと純粋さ。彼は、そういった共同体の最後の守り手として
仲間たちのために殉じる。ジョン・フォードの映画には、こうした
魅力的な人物がたくさん出てくる。

死んだ祖父がジョンウェインが大好きだった影響もある。

映画「残穢」で あらためてお掃除の大切さを実感

ド田舎すぎてTVが映らないので、WOWOWに入って時々映画を見ている。

映画「残穢」だが、ひさびさの傑作だ。

「呪怨」や「リング」といったジャパニーズホラーの独特の世界をより冷静な目で謎解きした作品とも言え、新しい分野の推理小説と言っても良いかもしれない。

ホラーは時として、ある民族や国家の底流に流れる深層心理を抉り出す。
たとえば古代日本において遷都がなぜ行われたのか?その理由は「穢れ」である。

小説あるいは映画版「残穢」の中でいくつかの恐ろしい表現の言葉が登場する。
『欄間から仏間を覗くと地獄が見える』この言葉がなんとも言えず恐ろしかった。

その地獄とは、たんに家庭内あるいは個人の人生に生じた地獄から、災害や事故、戦争などが生み出す地獄まで様々である。
「穢れ」が忌み嫌われる究極的な理由は、「穢れ」が過去に地上において生じた地獄と繋がっているからではないだろうか?
日本人は「穢れ」を通じて、地獄をかいま見る能力が秀でているのである。

大坂の陣の後の大阪城は、江戸時代250年間、(何度火事で焼失して建て替えられても)化け物屋敷であり続けたという。
大坂の陣の後、あるいは第二次大戦後、日本人があれほど平和を希求したのも、「穢れ」の意識と無縁ではないはずだ。

日常生活的な感覚でいうと、「穢れ」とは、過去の因縁と鎖で繋がれている状態であるように思う。
日常的な例でその「過去の因縁と鎖で繋がれている状態」を説明すると、それはモノ(ゴミ)を捨てられない状態であると言える。
あるいは、住む場所に執着することも「過去の因縁と鎖で繋がれている状態」であることが言えるだろう。

うちの両親は、都会の駅前の賃貸マンションで悠々自適な老後生活を送っているが、それまで長い間住んでいた戸建てと違い実に快適だという。単に新しくて清潔というだけではなく、それまでのご近所付き合いなどから全て解放されて、(自分の所有物でないので)家の修理の心配も庭木の心配もせずに暮らせるのが何よりも自由で気持ちがいいのだろう。

私はまだ当分は今の家に住むだろうし、引っ越ししてもおそらくこの家は手放さないのではないかと思う。
そういう意味では、住み慣れた家を手放さなくてもいい安心感と同時に、土地の因縁を背負って生きることになるわけである。

これからもいろいろ問題が起こるであろうこの土地に住み続けるにあたって、少なくとも気持ちだけは過去の因縁を祓って楽しく明るく暮らすにはどうすればいいか?

それにはまず掃除(&モノを処分すること)だなといつも思っている。
今年前半だけでもかなりたくさんのモノを処分できた。

稀代のセールスマン

クライブバーカーの小説「ヴィーヴワールド」は多くの寓話が
そうであるように、奇想天外な物語の中に、現代への深い
洞察が秘められている。

Weaveworldjap.jpg


この物語は、極めて重要な役どころとして、
稀代のセールスマン・シャドウェルという男が出てくる。

天才的な営業マンで何でも売ってしまうこの男は、
イラコマータという魔女につきそって長い旅を続けてきた。

彼は、魔女にそのセールスの才能を買われ、
妖精が絨毯の中に隠した綺想郷(フーガ)を世界の
大金持ちに売りつけようとする。

しかし、綺想郷に魅入られたシャドウェルは、
綺想郷を誰かに売り渡すよりは、むしろ綺想郷の
新しい支配者になろうと目論む。
(傀儡が意志を持つ。)

彼は自ら預言者を名乗り、綺想郷から逸れたアウト
サイダーの妖精たちに「綺想郷へ還ろう」という夢を
売りつけ始める。

そして、それはアウトサイダーの妖精たちの間で
カルトの熱をおびたムーブメントを作り出す。

アウトサイダーの妖精を綺想郷を侵略する際の
兵士にしたてあげて、彼らの行動を操ることによって
綺想郷を乗っ取るというのがシャドウェルの作戦だった。

--------------------------------------

このシャドウェルの綺想郷侵略の物語・・・
どこかの国の大統領選挙を予言していたのではないだろうか?

「戯れる死者」スティーブン・ギャラガー

森の中にある我が家は、雨の日には濃霧に包まれる。
何日も雨が降り続く憂鬱な日々。

IMG_0039.jpg
書斎からの窓

そんな日は、精神がより内向的になるので元々内向的な自分は嫌いじゃない。

IMG_0040.jpg

最近、昔一度読んで心に残っていた小説の一冊をアマゾンで発見して読み返している。

スティーブン・ギャラガーの「戯れる死者」。
まさに今、自分が毎日見てる風景とピッタリマッチするミステリー小説。